沢部麦さんが第12回国際エアロゾル会議(IAC 2026)にてBest Poster Awardを受賞
2026/09/08
- システム理工学専攻
受賞者
沢部 麦 さん(システム理工学専攻)
指導教員
川島 洋人 教授(システム理工学部)
学会・大会名
第12回 国際エアロゾル会議(IAC 2026)
賞名
Best Poster Award
発表題目
Long-term source identification of ammonium in PM2.5 using stable nitrogen isotope ratios in dhaka, bangladesh

研究内容
バングラデシュは、PM2.5による大気汚染が世界で最も深刻な国の一つですが、その成分の発生源は不明瞭であり、早急な原因究明が求められています。本研究では、PM2.5の重要な成分であるアンモニアの「安定同位体比」という値を測定し、専門的な解析で発生源の寄与割合を推定しました。これにより、現地の実態に即した効果的な政策立案に繋げることを目的としています。
研究目的
バングラデシュの首都に位置するダッカ大学にて、PM2.5の粒子をフィルターに捕集し、水溶性イオンの濃度とアンモニアの安定同位体比を測定しました。数年分の長期データを解析した結果、アンモニウムイオンは近年大幅に増加しており、特に乾季に高濃度となることが分かりました。発生源としては、一般的には農業由来(肥料や家畜等)が主とされていますが、ダッカの場合は非農業由来(バイオマス燃焼や排ガス等)の寄与も比較的大きいことが判明しました。
今後の展望・課題
今後の展望・課題
今後は、バングラデシュにおけるアンモニアの動態解明を深めるため、内陸部のダッカに加え、沿岸部のボラを対象とした調査を開始しています。これにより、世界でも事例の少ない「安定同位体比を用いた地点比較」や、越境汚染の影響評価を目指しています。さらに研究室全体としては、アンモニアの捕集や分析手法自体の最適化・効率化にも取り組み、様々な面から大気環境問題の解決に貢献したいと考えています。
